2012年4月9日月曜日

一瞬の彩。墨絵のような淡さ、散る時も美しく。

僕は、青々と茂る桜の木が大変に嫌いです。
というのも、桜が葉を付けてからは、どれだけ秀でた自治体が頑張っていただいても、毛虫の発生は抑えられないし、体の1/100にも満たない動きも鈍い小さな虫1匹、僕にとっては大変な脅威であり、大きなトラウマ。
大量発生などの現場に居合わせでもしたら、過呼吸で斃れてしまえる自信があります。



しかし開花シーズンは、持ち前の乏しい感受でも感動と高揚を得られるし、感傷に浸れる点がとても好き。
勤勉さが売りの日本人では珍しく、桜をネタに昼間から酒を飲み、文字通り飲んだ暮れることができる希少な期間、精神的にもそういった安らぎがありますね。



自身、内心はせっかちな人間なので、3月も半ばを過ぎると桜の開花が待ち遠しくなって、
桜を注視しながら歩くようになっています
4月に入ると、次々と行事が重なっていきます入園、入学、入社、新体制、新年度―
新しく慌しい毎日と、満開の桜のビジュアルが並行してイメージされる年間でも稀に見る“ハレ”な時期。
仕事的にも、3月末からは入学や入園の記念写真を撮りに来ていただけるお客様で賑わうので、
おかげさまで忙々と働いていると、早よ咲けという願いなど知らぬ顔で開こうとしない蕾の事など忘れてしまって、いつもの帰宅道で、桜が満開になっていることに気付いて、多忙に時間を回転させていた足を、少し止めて見上げる。そういえばいつも咲く瞬間に居合わせたことがありません。






写真は、地元南河内は石川の土手沿い@富田林市内
桜の名所や見所をネットで検索するのも速くて便利だけど、歩いていける自分の生活圏に、
美しい景色がこの季節だけ出現します。一度歩き回って自分の目で探してみるのも一興です。






ちょうどこの時期に、お釈迦さんが生まれたといわれており、「潅仏会」という仏教行事が行われます。
仏教に詳しくなくても、浄土真宗系の幼稚園や保育園などで幼年時代を過ごされた方なら、「はなまつり」の方が馴染みがあるかもしれない。子供達も甘茶を飲んで、稚児行列など、とても趣き深く、お釈迦さんと、祝福された子供達にスポットライトが当たる可愛らしい和風なイベントです。




桜といえば、多く和歌に詠まれています。


ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ
                                        ―西行
あ、結構ヘヴィな・・・。 桜の下で、春に「死なん」とは。死と対峙している晩年の歌です。
可憐で、美しくも、どこか浮世離れした風情があるのが桜の花ですね。






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