2012年7月29日日曜日

贅沢な時間の使い方

僕達は、時々大きな消費の渦の中にいるような気がして眩暈することがある。
不景気で消費が落ち込んでいる―なので余計に力を入れて消費を喚起するのか。

テレビを見ていても、今夏オープンの都会のアトラクションの紹介や大型ショッピングモール、デパートのセールなど、貧乏人の財布を根こそぎ逝く勢いの広告で飽和しているし、雑誌は殆ど商品の広告みたいな内容ばかりだし、ネットで調べ物をしていると、ショッピングサイトの掲載が目に煩い。


僕自身も、商品をお客はんに提供し、納得して買っていただくことで明日のご飯を頂いている身分なので、それを根本から否定するわけではない。
でも、必要以上に物量を得ようとする社会と、少し距離を置いてもいいんじゃないかと思っている。
大消費の世界に身を投じるのもストレス発散になる方も多いだろうけど、希少な休日を、ネットも繋がっていないところに行って、一度深呼吸してバランスを整えるようなライフスタイルも乙だと思う。

先日の休みに、ご近所 滝畑ダム上流のキャンプ場に車を進めた。
滝畑ダムの上流は、オートキャンプで有名な光滝キャンプ場などがある。
僕もよく行くけど、実は夏の風物詩 心霊スポットでもあると最近知った。
どうりで帰宅すると右肩に違和感を感じてきたわけだ。
滝畑ダム近辺のキャンプ場の魅力は、なんといっても水辺が本当に近い河原で設営できる点。


僕は金剛・葛城山系の裾に広がる丘陵地帯に住んでいる。さらに奥には紀伊山地が横たわっている。このあたりは都市部と違って少し車で走れば風光明媚を独り占めできる。
北摂は神戸にも京都にもアクセスが容易な点が羨ましいけど、
こちらは吉野も高野山も想像以上に近い点が魅力。移住してから知った。

記録的猛暑日が続くこの季節、現地ははオンシーズンで、バーベキュー目的でやってくる人で賑わっていた。焼肉の匂いが山全体を燻しているようだった。
例え焼肉であっても、幸福を得るために、わざわざ生活が不便な地域に行って、暑い中、火を起こしてみんなで火を囲む 思い思いにのんびりする原始的なスタンスを選んでいることは、能動的生産活動ができていると思う。

僕達の持ち物は、折りたたみイス一脚に本が一冊。
ゴミを大量に出すバーべキューをしに来たわけではないけど、昼過ぎに来て、どうせ数時間で帰るけど、駐車場利用料と景観維持費で¥1,000 こういう平等なところに少し柔軟性を要求したいけど、この景色と時間を買っている と思えば と無理やり納得する。
ここは文句のひとつ言わないで清々しく利用するのが紳士かもしれない。

クーラーの効いた自宅でもできる事を、時間に追われる事も無く、
沢の浅いところにイスを置いて、足を水に浸して止め処なく流れる水の音、
カジカのさえずりをBGMにゆっくり時間を味わった。
夕方にはカジカからヒグラシにBGMが変わって、とても心地よかった。

持ってきたペットボトルのお茶は川の水で冷やしていただいた。
自然な冷感が体に丁度いい。

帰る時に、駐車場脇のゴミ捨て場にバーベキューのゴミが溢れていた。
自治体?運営サイドも、ゴミ捨て場を御丁寧に設置せず、各自持ち帰りにしたらいいのに。
そういえば、上流の光滝キャンプ場からか、カップ麺の容器が流れてきた。

能動的生産活動に感心はしたけど、最後に撤回。
のんびりスローに生きるために、自然を少しだけ間借りしている僕たちは、
自分達の当たり前を、押し付けてはいけないだろう。



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